グリッド・タイ・インバーターとは

最近では、グリッド・タイ・インバーターは結構知られるようになったと思いますが、私が購入した2019年には、知らない人も多かったのではと思います。グリッド・タイ・インバーターをソーラーパネルと商用のコンセントに接続する(下図)だけで、ソーラーパネルで生成した直流電流をグリッド・タイ・インバーターが100Vの交流に変換して直接商用電流のコンセントに供給し家庭内の家電がその電力を利用できます。バッテリーやバッテリーチャージャーを使わずにソーラーパネルが生成した電力を容易に家電で利用できるので、とても便利です。

グリッド・タイ・インバーターの接続(Amazonの後述商品ページから引用)

その一方で、家電が消費する電力よりもグリッド・タイ・インバーターが生成する電力の方が多い場合には無駄になるだけでなく、家庭の電力メーターを超えて電力会社側へ電力が流れる逆潮流が発生する可能性があるので、十分注意が必要なようです。ですので、グリッド・タイ・インバーターはとても便利ですが、推奨するものではありません。ご使用時はご自身の責任の下でお願いします。

なお、アナログ電力メーターだと逆回転して使用量が不正になるとか、デジタル電力メーターなら逆回転しないとか、電力会社に申請すれば利用できるとか、ネットに色々書かれていますが、真偽は分かりません。電力会社に問い合わせてみるのが良いかもしれません。

グリッド・タイ・インバーター使用時の注意する点として、同じコンセントにグリッド・タイ・インバーターと家電が接続されていればグリッド・タイ・インバーターの生成した電力を問題なく家電が利用できますが、異なるコンセントに接続されている場合には、それが同一系統の配線であるかを気にする必要があります。一般家庭は通常単相3線方式なので2系統の配線があり、その2系統は配電盤の上下で分かれていたりします。この同一系統の配線にグリッド・タイ・インバーターと電力を供給した家電が接続されているようにします。そうしないと生成された電力が無駄になり逆潮流となる可能性があります。

我が家のグリッド・タイ・インバーター

我が家のグリッド・タイ・インバーターは既に丸4年も稼働しています。中国製でもあり、すぐに壊れても仕方がないかなと思って買ったのですが、未だに問題なく動作しています。たまたま、良品に当たったかもしれませんが、参考になればと思い紹介します。購入したのはY&H MPPT 600Wソーラーグリッドタイインバーター正弦波DC27-46V入力AC90-140V出力 50HZ / 60HZ自動【Voc34-46Vソーラーパネル用】です。

型番がまったく同じなので、今(2023年6月)でも同じ製品を販売しているようです。当時11,299円でしたので、値段もほぼ変わらないですね。写真でも分かるように本体には入力電圧が22-60Vとなっていますが、商品ページには34-46Vと書いてあります。少し余裕を持たせているのかもしれません。入力電圧が異なる製品(入力電圧11-32V) があるので、購入する場合にはパネルからの入力電圧が適合しているかを確認する必要があります。一般的なパネルが1枚の場合には入力電圧11-32Vの製品が適合しそうな気がします。

購入したグリッド・タイ・インバーターは最大出力600Wですが、100Wパネル(21.6V)2枚(直列接続)なので、最大でも150Wぐらいでしか稼働していません。それが長持ちの一因かもしれません。また、私の地域は電源周波数が50Hzですが、グリッド・タイ・インバーターの表示ではなぜか60Hzとなっています。周波数の表示が変だが使用には問題ないとのレビューを読んでいたので気にせず購入し問題なく使えています。きっと今ではそのような不具合はないでしょう。ファンが回ると少しうるさいですが、約150W出力時にたまに回って、1分も経たずに止まるという感じです。グリッド・タイ・インバーターの場合、当然、昼間しか動作しないのでファンの音は特に気になりません。

実は、我が家の場合には、バッテリチャージャーも接続していて、バッテリーが満充電になったとしても、グリッド・タイ・インバーターを介して家電に供給されるので、無駄なく電力を利用できます。ただ、このグリッド・タイ・インバーターもバッテリーチャージャーもMPPTだからか電圧制御が競合してしまい、バッテリーが満充電になるまではグリッド・タイ・インバーターの出力が上下します。効率が下がっている可能性はありますが捨てるよりはましかなと思っていますし、使い始めはこのような使い方が心配でしたが、今まで稼働し続けています。真似されるのは構いませんが、ご自身の責任の下でお願い致します。