フレーム抽出処理(穴とフレームの抽出)

前回説明した傾き補正により傾きが補正された画像がこれです。

ここから、まず形状が安定している穴を抽出します。テンプレートマッチングで抽出するので、以下の穴のテンプレート画像を事前に作成しました。

テンプレートマッチングによるレスポンス画像がこれです。

白いほどテンプレートに強く反応していることを意味しています。この画像を見ると穴の部分に反応しているのが分かりますが、不思議なことに結構いろいろなところで反応しています。穴は複数あるのでこの複数のピークを抽出するのが実は結構面倒でした。
穴の位置が抽出できれば、それを基準にフレームを抽出するのは簡単です。線が細くて分かりにくいかもしれませんが、抽出された穴とフレームが以下の画像です。

ただ、抽出したフレームの先頭のフレームは前画像で既に抽出済みの可能性があります。抽出済みのフレームの左側のキー画像が前画像から抽出されています。下の画像がそのキー画像です。これを見つけられれば、その右側の画像が、最後に抽出された画像となります。

当初は数字とアルファベットだったのですがキー画像が見つからず、手を加えた結果、キー画像部分が汚くなっています。ただ、キー画像が見つからなかったのは別の原因だったので、このように複雑にする必要はないです。このキー画像をテンプレートとしてテンプレートマッチングします。そのレスポンス画像がこれです。

最大のレスポンス部分を抽出して、その右側のフレームの次のフレームから抽出を開始します。
これでフレームが正しく抽出できるわけですが、次の画像の処理のために、最後のフレームの左側の領域をキー画像として抽出しておきます。そのキー画像がこれです。

この一連の処理の繰り返しで複数の画像から重複や欠如なく連続したフレームが抽出できます。